お客様の声で「重吉たたきを使用したいけど表面の削れはどうなの?」とのお声があります。
昔からあるたたき材料より工夫して強度アップや施工をしやすくしているのが重吉たたきですが、工法自体は昔ながらの叩き締める工法です。
元々はたたきの上を歩くわけではなくて、飛び石を伏せこんでその廻りをたたきにし、飛び石の上を歩いていたので劣化が少なかったのだと思います。
しかし、店舗や犬走り等へのたたきの問い合わせや採用が増えていますので、施工時にちょっとひと工夫して表面劣化を予防するやり方を紹介します。
①バッサ状態(手で握り水分が出ない程度)に練ります。
※水分が多いと叩き締める際に材料が右へ左へ寄ってしまい上手く叩けません。
②叩き締める前にある程度全体が均一になるように敷き詰めます。その後万遍無く叩き締めます。
※いきなり叩き締めると不陸がうまくとれません。叩き鏝や木材でタコを作りたたくと重みがあってあまり力を入れなくても叩き締まります。逆に軽い物で叩くと凸凹になります。
叩き終わったらさあ完成!といいたいところですが・・バッサ状態の材料を叩き締めているため表面がザラザラしています。このまま硬化しても表面がザラザラ状態ですので上を歩いたりすると削れてしまったりします。そこで・・・
③表面にスポンジで水分をあげながら整えていきます。
④表面に水分を含ませたら、人造鏝等の分厚い鏝でアマを浮かすように全体を整えます。
こうする事によって表面が密に結合していますので、削れにくい本物のたたきになります。
折角のこだわりを持って採用頂いた土間たたきがいつまでも長持ちして頂きたいので、施工時のひと手間を加えて施工して頂けると嬉しいです。