白華(エフロ)について・・
以前動画撮影でお邪魔した販売店様のウルトラソイルも完全乾燥し、養生をはずして見るとやっぱり白華してました!
というわけで、酸洗いを行いました。
白華は、諸説ありますが、以前漆喰の白華について書いた文章があったので転記します。
島かべしっくい押さえ工事に関する、白華(エフロレッセンス)の問題
現在、島かべしっくい施工に関する白華、色ムラの問題は、解決することの出来ない難しい課題となっております。しかし、原因と考えられる点を克服すれば、ある程度の改善できると考えられます。
- 白華(エフロレッセンス)の原因
白華は、石灰系湿式材料に必ずある問題です。島かべしっくいにおいては、現在のところ防御策及び補修方法は確立されておりません。
色漆喰施工時の冬場の施工、雨の掛かる場所などに多く見られ、色むらの原因も白華現象の一種と考えております。
白華は、練り水や雨水などによる遊離石灰が原因といわれております。特に漆喰は主成分が消石灰で、水酸化カルシウムが乾燥し炭酸化され炭酸カルシウムになります。この炭酸カルシウムの結晶が、水に溶けず白くなり表面にのこり白華になります。
その中でも、白華は大別して2種類あり材料内の練り水で起る1次白華と、施工後の雨水などで起る2次白華があります。
◇1次白華について
1次白華は、材料の練り水との反応により起る現象で、理論上解決するべき原因が多くあります。要するに水の量が多いと溶け込むアルカリ分の量も多くなることから乾燥と同時に表面に発生する白華量も多くなります。
- 施工上の原因によるもの。
漆喰を施工の場合、最終の押さえ工程があります。その中で押える回数や、力などにより表面の水分量にバラツキが出ることで白華します。特に押さえが少ないところは、水分が多く残ることから色が薄くなります。
- 下地の水引きが原因によるもの
鏝押え同様に下地の水引を一定にしなければ、特に水持ちが良い部分は白華しやすくなります。仕上げ面において新聞紙などで水分を吸い取るのもこの為です。
- 材料の配合が原因によるもの
材料の配合を同じにしても、水の量が違う場合色は変わり、特に軟練りの場合は、白華がしやすくなります。水の量が多いと当然浮き水の量は多くなり、白華の原因となるアルカリ分が乾燥と同時に多く上がってきます。
- 季節的な原因によるもの
白華は特に冬場に起ります。アルカリ分(水酸化カルシウム)の量は、低温になるほど多く現れ、乾燥速度が遅いほど結晶の大きさは大きくなります。しかも、蒸発は表面よりすべて蒸発することから表面に結晶が現れ白く見えます。白華の原因の多くは、この蒸発速度にあり冬場のように気温が低く、湿度が高い場合は、特に危険です。
◇2次白華について
2次白華の原因は、施工後の雨などによる水掛かりによるものがほとんどで、特に漆喰の場合は空気中の炭酸ガスを吸いながら硬化し、炭酸カルシウムに変化してゆくのに長期間有します。よって表面が乾燥していても水分により再度溶解し、アルカリ飽和溶液となって乾燥と同時に壁表面に白く結晶を浮き上がらせます。漆喰黒磨き工事などで手擦りを行った後でも1週間空拭きを行い、毎週・毎月・毎年と手入れをしなくてはならないのはそのためです。以上の事から、白華原因は特定できませんが、塗厚による水分量の違いによる斑による白華、冬場施工による気温の低下に伴う蒸発速度に伴う白華、施工後の養生不足での雨掛りによるアルカリ分の再溶解による表面の結晶化と考えられます。このことより、表面のみの白華現象と予測ができますので、対応策として次に考えて参ります。
少し話が脱線しましたが・・・酸洗い
漆喰の白華はもともとが白であまり目立たないのですが、ウルトラソイルはそうはいきません。
今回は、薬局で塩酸を買って5倍液で希釈しました。もう少し倍率を上げてもいいのですが、5倍で洗います。
ウルトラソイルの施工要領に動画UPしたので見てください。
塩酸を直接かけると焼けて色が変わるので、まずは水で洗ってからブラシで塩酸をかけて下さい。
今回は、たわしでゴシゴシ・・・
水でよく流して完成です。
冬の季節の白華皆さんも気をつけて下さい。