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PEKIのお悩み解決ブログBLOG

「問題解決のご提案!」の記事一覧

2017/09/05(火曜日)番外編!ぶらり伝建地区の旅~愛知県豊田市足助町~

今回は、ぜんぜん商品の紹介じゃないので・・・・すいません。

城かべ漆喰を使って頂いた現場があったので見学に行ってきました。
愛知県足助町は、平成23年6月20日に重要伝統的建造物群保存地区に選定されたそうです。と言っても観光地として紅葉の香嵐渓としてむちゃくちゃ有名な町です。
そんなことから、観光案内は、各HPよりご覧下さい。

≫足助観光協会HP~重伝建の町並みを歩く
≫豊田市HP~豊田市足助伝統的建造物群保存地区にかかる制度について

香嵐渓の駐車場から歩いて伝建地区へ・・・まずは、落合橋を渡って川沿いを散策!
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いたるところに漆喰の町並み、もともと宿場町で江戸時代中期から明治期に建てられた建物が多く残るそうです。
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散歩・散歩ハイキングコースには最適です。山あり川あり本当に素晴らしいところですが、やはり秋の紅葉シーズンに来たいですね。

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土蔵もだいぶん傷んでいるものがありますね。しかし、土蔵の土壁は、雨が当たってもなかなか崩れ落ちないですね、漆喰を塗らず、土壁むき出しの土蔵でも丈夫に残っています。研究すれば外壁でも流れない土壁が出来そうです。

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旧足助町域は、北から親王町、田町、本町、新町、西町、宮町、松栄町と続きますき、いたるところに伝統建築物が残っています。

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お気に入りはこのタイル!レトロでいい感じです。塗り壁もいいですが、昔のタイル張りの外壁もいいですね。

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町のあちこちに、このような小路があり雰囲気があります。
小路好きの方は是非!

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と、足助の観光大使のように観光案内ばかりしていても仕方が無いのですが、仕事で来たのはとある住宅の改修です。

外壁の漆喰と土壁が相当に傷んでいます。

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この現場では、ラスで下地補修後、荒壁土とセメントを混ぜた材料で下地補修だそうです。
淡路島でも震災後、落ちた壁をこの方法でよく直していました。

このような大きく壊れているところや、下地の小舞竹が見えているところは、下地からの補修や、写真のようにラス網で補強する場合をよく見かけますが、ここまでの欠損ではなく、ある程度大きな不陸がある場合は、漆喰ドカット!をお勧めします。

≫蔵直し、厚付け砂漆喰「ドカット」はこちら・・・

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補習が完了した部分の写真です。城かべ漆喰で上塗りされています。このような伝統建築には、是非城かべ漆喰をお使い下さい。

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今回は、時間があったのでゆっくり足助の町並みを散策することが出来、色々な漆喰壁を見ることができました。

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最後に足助城!

城跡公園足助城は、足助町制施行100周年を記念して、平成5年に開園したそうです。

足助の古い町並みが一望できる標高301メートルの真弓山に、高櫓・長屋・物見矢倉・厨(くりや)などの建物が復元されています。

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2017/08/30(水曜日)今では貴重な昔ながらの施工法での漆喰工事とは・・・

福井県の県庁は昔の福井城があった場所にあります。
元はお城ですからお堀に囲まれており、東西南北の各通用口から中へ入る仕組みになっています。

今回はその中の西側、山里口御門の修復にあたり職人様との打ち合わせも兼ね訪問しました。

10年程前には山里口御門へ続く橋「御廊下橋」を城かべ漆喰で仕上げています。
≪城かべ漆喰の商品説明はこちら・・・
≪城かべ漆喰の施工実績はこちら・・・


御廊下橋を抜けると・・・
今回の工事場所の山里口御門です。

中塗土の箇所や仕上げの漆喰まで終了している箇所もありました。

お城の門の復元なので撃つ事はないでしょうが、鉄砲狭間もあります。
下地はこのように作ります。


奥に行くと、下地からの展示があり訪問者に分かりやすく説明してくれています。
木舞下地→荒壁→大直し→中塗土→中塗り漆喰→上塗り漆喰
と工程が続き手間暇をかけて修復されているのが分かります。
通常の木舞と違い「なるほどな~」と思ったのは、一枚に見える壁でも二重構造になっている点です。
やはりこれもお城の防御といった観念から二枚の壁の間には大量の砂利が入っています。槍等で突かれても貫通しないようにですね。その分手間も倍かかっているわけですが・・・


瓦も一つ一つが凄い重量のある石瓦です。
近くで見ても重厚感があります。


こちらは土扉の製作中の様子です。
土の乾燥収縮で隙間が出来ないように丁寧に布連打ちをしています。
これを伏せこみながら土を塗り仕上げていきますが、まさに左官職人しか出来ない仕事の数々に感銘を受けました。

また完成後には訪問してみたいと思います。

原材料からいろいろと使用して頂きましたが、材料で聞きたいことがありましたら以下よりお問い合わせ下さいませ。

≪お問い合わせはこちらから・・・

2017/08/15(火曜日)茶室の犬走りにウルトラソイルを施工したいとお考えのお客様へ

~混連・塗り付け・仕上げ編~

お盆休み特別編!ウルトラソイルでも本格派茶室の犬走りに合うんです!
の昨日投稿の続き・・・・前回は、養生してシーラーしただけの話だったので、「そんなもんしっとるわ!」と言われてしまいますが、今回は、いよいよ施工です。

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ウルトラソイルは1㎡セットなので便利です。今回は、20㎡なので20セット準備しましたが、欠点は1セット30kgあって重い・・・・
そこさえクリアーできればいいのですが、さすがに無理でした。

≫ウルトラソイルについてもう一度詳しくお知りになりたい方は・・・

今回は、本格的な茶室の犬走り、こんな素晴らしい現場にウルトラソイルが採用されて光栄です。
色は、灰茶です。

昨日、養生と「島かべドライストップ」3倍液の塗布を終え、いよいよ施工していきます。人工は、5名!㎡数の割りに多めですがどれくらいの歩掛りになるかの目安にもします。練りは2名、施工は3名で行います。

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ウルトラソイルは、主材と配合材と骨材の左官材料3原則で構成されており、まずは、主材と骨材を空合わせします。今は、夏なので乾燥を遅らす夏用添加剤(遅延剤)を付けてあるので一緒にいれます。
昨日の試験施工で、乾燥が遅かったので今日は、(遅延剤)を半分に減らします。

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水は、カタログ表記では4L程度!自然素材の砂を骨材に使っているので、すこし骨材の乾燥具合で水加減が変わるようです。
今回数回練って、適正な水は5リットルでした。

皆さんが、練る場合は、3.5Lから4L程度からの加水で調整お願いします。

水量が決まれば配合材と練り水を事前に希釈しておきます。

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塗り付け開始です。要領は、土間モルタルと同じですが、少し固練りなので左官やさんにはもう少し均しやすくとの声も聞かれました。
亀裂抑制のために材料の密度を上げてあることと砂の粒度も影響しているようです。
施工性を取るか、性能を取るか難しい問題です。ただ、塗れないほど作業性が悪いわけではないので安心して下さい。

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たまには白黒写真もいかが?
テンポ良く進んでいます。塗り付けから1時間程度で塗り付け完了です。

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完成!さすがに早いですね、少し水引きを待って再度鏝押さえを行います。このままでも十分綺麗な土間です。

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遅延剤を減らした影響か?乾燥は、さすがに昨日の試験とは違い早いようです。見本枠の中に施工するのと、実際の土間上に施工するのでは、下地の温度や練り水の温度などの差、また下地への水引の差で乾燥スピードが変わるようです。

8時30分開始で、10時頃に塗り付け完了!少し置いてもう一度頭を張って、11時過ぎには拭き取りが出来たので、想定より早いです。
もし、人が少なかったら慌てました。やはり遅延剤は減らさなくてもいいかもです。

11時・・・スポンジ拭き取り開始

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良い感じになってきました。確かにもう少し待っても大丈夫ぐらいですが、綺麗に拭き取り出来ています。

本物の土間たたきを想定しているので洗い出しのように骨材をあまり出さないほうがよさそうです。
また軟らかいと拭き取り時少し凹んだようになるのもたたき風で良い感じです。

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それでは、最後に完成写真!

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養生・・・2、3日後、白華等が気になる場合は、酸洗いを行って下さい。

今回快く取材させて頂きました、皆さん本当に暑い中お疲れ様でした。感謝いたします。

後日お電話を頂き、酸洗いを行って凄く良い感じに仕上がったと喜んで頂きました。
亀裂が気になりましたが、くつ脱ぎ周辺や束石周辺も割れていないようです。

このような素晴らしい茶室にウルトラソイルが使われ光栄です。

今回の問題点を持ち帰り、改良を進めたいと思います。

≫ウルトラソイルはこちら・・・

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