MENUメニュー

匠に役立つ塗り壁ブログBLOG

2020/07/13(月曜日)乾燥収縮でのひび割れを防ぐ方法は?

乾燥収縮について考える!

塗り壁の最大の敵はひび割れ(クラック)ではないでしょうか?
ひび割れが発生すると、その箇所から水が入り、汚れ、カビや藻、剥離等、様々な不具合へと繋がってしまいます。

下地が動いてしまってひび割れが発生する場合は(パネル系下地に多い)構造クラックといい、材料ではどうする事も出来ない部分もあるので省きます。
構造クラック以外で、一番多いのは乾燥収縮時の縮みによるひび割れです。
塗り壁材料は水を入れて練り、塗り付けますが、乾燥(水が抜けていく)時に材料の隙間に入り込んでいる水分が無くなり、縮んでひび割れに繋がります。

もしモルタルや漆喰などを配合する場合の対処法としては・・・
①練り水を少なくする。
材料が硬化するなど以外は、塗り付け作業性の為の余剰水なので、出来るだけ硬練りですと、乾燥収縮は小さくなります。勿論作業性も大事なので、作業性確保の為にはMC(メチルセルロース)や角又糊などの糊材の添加をして作業性を確保する方がいいです。ただ化学糊材はセメントの凝結を遅くしますので、冬場はあまり添加しすぎないようにしましょう。

②様々なサイズの骨材を入れる。
材料が塗られた時に、砂などの骨材は隙間に入り込んでいきます。粒と粒の間を埋めていくイメージです。埋まらなかった隙間に水が入る事になりますので、様々なサイズの骨材によって隙間を少なくすれば乾燥収縮は小さくなります。目揃いの骨材だけですと粒同士が並んでしまい隙間を作ってしまいます。

③繊維を入れる。
これは縮んでいく力を、物理的に留める役目ですね。繊維の太さや種類、量で大きくひび割れ抑制効果は変わります。

④泡を少なくする。
セメント系に多い事ですが、減水剤や、化学糊、吸水調整剤を混入して練った場合、多量の空気が混ざります。塗っている途中に破壊されればいいですが、硬化途中に破壊されていく場合は乾燥収縮が大きくなるので、あまり練り過ぎずかつ激しく練らない事が重要です。消泡剤の混入で気泡を消すようにする事も有効です。

⑤薄塗りをする。
1回での塗り厚を薄くし、所定の塗り厚まで塗り重ねると乾燥収縮は勿論小さくなります。

工期や施工上の問題で出来ない事も多いでしょうが、理屈として頭の片隅にでも入れておいてくれればと思います。
ちなみに、一面を薄く塗る壁塗りなので上記のような事が有効ですが、例えば粘土細工のようなもので像や置物のような塊にしてしまうと割れないと思います。そのかわり作った時の大きさよりもキュッと縮まっで仕上がると思います(笑)全体の体積が縮んでひび割れを防ぐ結果になっているんですね!

電話でのお問合せ ☎0799-85-1147 スマートフォンをご利用の場合、こちらをタップすることで電話をかけることができます

 

匠に役立つ塗り壁ブログ

CATEGORYカテゴリー

ARCHIVE月別アーカイブ