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匠に役立つ塗り壁ブログBLOG

2024/01/09(火曜日)塗り壁材料を練る(混ぜる)時のポイント

最初は標準練り水量より少ない水量で練る

 

「土壁」「漆喰」などの仕上げ塗りに使用する材料やその仕上げ塗り材料を塗るために下地処理を行う「下地材」などは水で練ってからコテで壁に塗り付けを行います。

 

 

そんな壁に塗るために各材料を練る(混ぜる)時、ポイントがあります。

各材料には標準練り水量があり、標準練り水量は当然壁に塗る時にちょうどよい固さになるように明記されています。

しかし、いきなり標準練り水量で材料を練らず、練り始めは標準練り水量の80%程度の水量で練ってください。

これには二つ理由があります。

①粉末材料の小さな粒子まで潰れ、混ざり残りができにくい

②固い材料に少しずつ水を加える事により、自分が塗りやすい固さに調整できる
※仮に練り水量を加えすぎて、壁に塗れないほど柔らかくなった材料には粉末材料を足して固くするしか方法はありません。

 

①は80%と少ない水量で固めに練ることによって小さな粒子まで潰れます。標準水量でいきなり練ると小さな粒子が潰れておらず、壁に塗った時、小さな塊が出てくることがあります。
塗りながらこれを取り除くのは非常に手間です。

固く練るので大変な作業ですが、後の塗る作業が楽になると思って取り組んでください。

 

②は固く練った材料に水を加えながら混ぜた方が、自分好みの固さに調整しやすいためです。

水を加えすぎて、壁に塗れないほど柔らかくなった材料は粉末材料を足せば固くできますが、調整方法として好みの固さにする微妙な調整は難しくなります。

 

 

以上二つの理由があるため、各粉末材料を練る(混ぜる)場合はお試しください。

2023/12/25(月曜日)【塗り替え下地処理】ビニールクロスは剥がさず下地処理するのがおすすめ

ビニールクロスは剥がさず塗り替える

 

リフォーム需要が高くなり、土壁や漆喰など、自然素材壁の塗り替えにチャレンジする方が増えています。

塗り替え時、一番多くいただくご相談下地が「ビニールクロス」。

ここでいつも問題になるのが「ビニールクロス」剥がすべきか剥がさないべきか論争です(笑)

当社は剥がさず、塗り替えする方法をおすすめています。その理由をご説明します。

 

クロスだけ綺麗に剥がれることがほとんど無い

 

クロスを剥がすと、糊が弱くなり定着が弱くなっていた部分は綺麗に剥がせますが、糊が成分が残り、しっかり定着している部分は

クロスの仕上げ面だけが剥がれ、薄い白い皮のようなものが残ったり、石膏ボード表面の紙まで一緒に剥がれ、石膏が露出して

しまったりします。

こなると下地が凸凹なる部分が増え、下地処理作業が大変になります。

また、薄い皮のような部分は強度がそれほどなく、塗り重ねる下地としてはかなり脆弱です。これを残したまま上に塗り重ねると、その部分から剥がれるリスクもあります。

以上のような理由から当社では「ビニールクロス」は剥がさず、塗り替えすることをおすすめしております。

塗り替え手順は下記でご覧ください

 

■ビニールクロス塗り替え手順⇒近畿壁材 | ビニールクロスに漆喰を塗る方法 (kinkikabezai.com)

 

剥がさず塗り替えをできるのはビニールクロスだけ

 

ただし、「布」や「紙」が素材のクロスの場合は、水分を吸うとかなり弱くなるため、事前に剥がす必要があるのでご注意ください。

2023/12/18(月曜日)【木が素材の下地】べニア・コンパネに塗り壁をする場合の下地処理

あく止め処理が重要 処理せず塗ると必ず出ます

 

木が素材の「べニア」「コンパネ」の上に漆喰、土壁などのお考えの方に注意していただきたい事があります。

それは「灰汁(あく)」です。

「灰汁(あく)」は水を経路に表面に上がってくるのですが、塗り壁材は水で練った材料を壁に塗って、乾燥するまで水分を保持しているため、

対策をせず塗り壁材を塗ると、木のアクが上がってきて、表面がシミのようになって仕上がってしまいます。

 

 

こでは当社独自に木が素材の下地「べニア」「コンパネ」に対し、あく止め効果が高かった処理に順位ご紹介します。

 

塗り壁専用クロスで下地処理

 

一番あく止め効果が高かった下地が「塗り壁シート」

 

 

このシートを一般的なクロスを貼る時と同じように「べニア」や「コンパネ」などに貼り付け、貼り付けた糊が乾燥後、漆喰や土壁を施工します。

このシートを利用した場合、あくは完全に止まっていました。

 

あく止め剤入りプライマーと下地材の併用

 

次に効果があったのがあく止め剤入り製品の併用です。

まず、べニアなどにあく止め剤入りの「島かべプライマー」を塗布し、乾燥させます。

 

 

その後、あく止め剤入り下地材「ボードベース」を塗り下地処理する方法です。

 

 

ただし、この処理方法であくが止まった試験サンプルもあれば、止まらず表面まであくが出てた試験サンプルもありました。

 

プライマー処理のみは80%以上アクが出る

 

ほぼ止まらなかったのは、あく止め剤入り「島かべプライマー」塗布のみの下地処理です。

ほとんどの試験サンプルであくが上がってきました。

 

今回は木が素材の下地「べニア」「コンパネ」の下地処理についてご紹介させていただきました。

灰汁(あく)が非常に出やすい下地だということをご理解の上、下地処理方法や、場合によっては下地変更なども念頭に置き対策をお願い致します。

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