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匠に役立つ塗り壁ブログBLOG

「伝統の島かべしっくい!」の記事一覧

2021/03/25(木曜日)伝統の本漆喰は押さえたほど長持ちする??

本漆喰は押さえ込むと表面が緻密になりツヤが出て、吸水率も下がる


 

以前の記事で漆喰のメンテナンスを紹介させて頂きました。もし漆喰が汚れた場合のメンテナンス方法を紹介しております。まだ見た事が無い方は一度ご覧ください。

≪≪メンテナンス方法はこちらから・・・

さて、ではそもそも漆喰を汚れないようにするにはどうしたらいいんでしょう??
漆喰はポーラス材料と言って多孔質の性質で無数の小さい穴があります。この穴が吸放湿性能となり快適な空間を演出してくれます。


万が一漆喰に汚れが付いた場合、この穴の中に雨水等と一緒に浸入してしまうと除去が困難になります。表面に付着している汚れは簡単に取れますので、漆喰壁表面が密になっていて内部に汚れや水を入れにくくさせると壁は美しく長持ちします。

この表面を緻密にするのが押さえ工程です。漆喰は押さえれば押さえるほどに石灰のノロが表面に被さり、漆喰内部に水を浸入させない、丈夫な漆喰になります。

現代のように撥水剤もない昔の漆喰がきれいなまま残っているのは、この押さえ工程に手間暇をかけているからです。押さえの究極の仕上げが漆喰磨きですね!

この押さえ工程で重要なのが下地です。

下地がある程度、水を吸わないもの、上塗り漆喰を保水させてくれる下地でないと、押さえ工程は満足に行えず、表面を緻密にする前に仕上がっていまします。

要するに保水しないため、乾燥がはやくなり、押さえ込みができなくなります。

その結果、漆喰に汚れが付くと落としづらくなります。

なので砂漆喰(中塗り漆喰)への追っかけ塗り施工や、仕上げ塗り漆喰の保水性が良くなる、専用下地材「漆喰ベース(外壁用)」「ボードベース(内壁用)」での下地作りをおすすめします。

デザインで外壁をパターン(意匠)仕上げする場合は、漆喰表面を緻密にするこができないので、吸水率が高くなり、カビと汚れのリスクが高くなります。

なのでそんな場合は伝統の本漆喰では無く、防汚、防カビ対策を含んだハイブリッド漆喰「リライム」をご利用ください。

 

 

2021/10/01(金曜日)砂漆喰|漆喰に砂(骨材)を入れるので砂漆喰!ということは、シラス入れても珪藻土入れても砂漆喰!

漆喰壁の本質に迫る!


「ようするに、砂漆喰は漆喰に砂が入っているものだ!」


通常の漆喰ではできない厚塗りを可能にするために、
漆喰に砂を入れ厚塗りの漆喰中塗りにしたのが砂漆喰です。

漆喰の大きな特徴の一つとして、漆喰そのものが自分で固まるというのがあります。

原料の石灰岩CaCO₃を焼成すると炭酸ガスCO₂を放出し生石灰CaOになり
生石灰CaOに水H₂Oをかけ消化させると消石灰Ca(OH)₂になります。
この消石灰が漆喰の主原料ですね!

漆喰は、主成分の石灰が固まる力を利用しているので、
樹脂やボンドの必要がありません。

さらに壁に塗って乾燥していく過程で水H₂Oが抜け空気中の炭酸ガスCO₂と反応することで石灰岩CaCO₃に戻ります。
石灰岩に戻る事から、漆喰は固める為の接着剤等を必要とせずに施工することが可能です。

逆に珪藻土等に代表される自身で固まる力のない物質は、
何か固化材が必要になってきます。

セメントなのか樹脂なのか・・・

しかし珪藻土の優れた調湿機能等も捨てがたい・・・

樹脂やボンドは使いたくない・・・自然素材がいいの!

だから漆喰です!

 


漆喰に珪藻土を入れれば珪藻漆喰。



シラスを入れればシラス漆喰。



サンゴを入れればサンゴ漆喰。



土を入れれば土漆喰。



このように漆喰をバインダー(固化材)として使用すれば天然素材だけでの壁材も可能になります。

入れる物質により性能もデザインも無数にありますので、オンリーワンを目指す方は活用してみてはいかがでしょうか?


結論!

もうお分かりですよね、要するに・・・

漆喰に砂を入れれば砂漆喰。ということです。

≫島かべ砂漆喰くわしくはこちら・・・


施工方法やお見積りはお気軽に、「お電話」か「LINE」で!

2021/09/28(火曜日)究極の漆喰を作る会社|文化財仕様の本格派漆喰をお探しの方はこれ!

文化財仕様の漆喰|本格的な日本伝統の漆喰をお探しですか?


本格的な日本伝統の漆喰を作る!

 

島かべ練り漆喰は、

江戸時代から続く日本の伝統漆喰製法を忠実に継承した漆喰です。

製品概要


① 練り漆喰である。練った漆喰なので水で練る必要がありません。
② 消石灰が塩焼き消石灰である。主成分の消石灰は、土中釜で石炭と岩塩を混ぜ、塩焼きされた消石灰です。
③ 貝灰(かいばい)が配合されている。古い文献にも書かれている、消石灰以外に貝灰も配合している。
④ 糊は、黒葉銀杏層炊き糊である。伝統の漆喰製法と同じく黒葉銀銀杏草炊き糊で練ってある。
⑤ すさは、麻すさである。

このように、昔ながらの日本伝統の漆喰製法を忠実に継承した漆喰であることがご理解いただけるのではないでしょうか。

そもそもの開発のコンセプトは、文化財で使用するために、配合も文献や文化財担当者のご意見を参考に作り上げた経緯もあり本格的です。
通常使われるMCや粉末海藻糊なども使わず、炊き糊だけで練り上げてあるのが特長です。

 

最近は、古民家改修や社寺建築も採用されています。

仕上げ材以外にも中塗りの砂漆喰として使用されるなど、寒水石などを入れ、屋根漆喰や中塗り漆喰としても使われることが多くあります。


また、漆喰用の油も練り込まれているので撥水性も高く、仕上げ材としては非常に優秀な漆喰です。
最近では、兵庫県明石市の明石城改修などにも使われました。


それでは、ここで伝統の漆喰の素材について

まずは 「塩焼き消石灰」

弊社の漆喰に使う消石灰は、石灰岩を伝統的焼成方法土中釜で焼きます。石灰岩は、海中の生物の遺骸が長い年月をかけて堆積し地殻変動で隆起し地上に出てきたものです。貝や珊瑚などの海中生物と元は同じです。石灰岩同様に貝殻や珊瑚から貝灰や珊瑚灰をとり漆喰を作ることはでき、その歴史は石灰の漆喰より古いとも言われています。
日本唯一の豊富な鉱物資源として私たちの身近なところで多く使われており、セメントの原料や肥料、水害時の消毒、鉄の精錬、こんにゃくの凝固剤や乾燥材、運動場のライン引きなど私たちの生活に欠かせない物となっております。その中でも当社の漆喰は昔からの伝統的な塩焼きを利用し、石灰岩とコークス、岩塩を交互に投入し1000~1200℃の高温で1日かけて焼くといった手間のかかる製造方法にこだわっており良質で品質の良い消石灰になります。

そして「黒葉銀杏草海藻糊」

漆喰はほとんどが石灰からできており海藻糊は少量しか入っていません。
しかし、重要な役割を果たす原材料なのです。漆喰の作業性を良好にし急激な乾燥を防ぎ、付着強度向上などにも役立っております。西洋の漆喰には利用しない日本独特の材料です。
日本の漆喰が真っ白で真直ぐに塗り接ぎ無しに塗る事が出来るのもこの海藻糊が入っているからです。ただ、ボンドなどとは違い、漆喰を硬くしたり漆喰を固めるためではありません。漆喰は石灰の硬化反応で固まり、鏝押さえする事で硬くなります。

最後に「麻すさ」

漆喰は水が蒸発し乾燥すると収縮します。この収縮による割れを防ぐのが麻すさ(麻繊維)です。麻すさは強靭で耐アルカリに優れ弾力性や吸水性に優れ昔から麻ロープや麻袋の再利用品として漆喰には使われております。ただ漆喰のすさは亀裂防止だけが目的ではなく、海藻糊同様に材料の水持ちをよくし、乾燥を防ぐと共に鏝すべり鏝離れを良好にする作業性を向上させる目的にも使われております。

基本この3つの素材で漆喰はできているとお考えいただければと思います。

伝統的な漆喰壁に関して資料お送りします!

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