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「研究室!研究報告」の記事一覧

2020/03/08(日曜日)ドカ付け漆喰!剥がれ落ちて凸凹の土壁が簡単にまっすぐに!実験報告

土塀や土蔵、土壁補修に便利な砂漆喰、厚付け漆喰「ドカッと」の実験!

前回みなさんには試験報告①でなぜ土壁が凸凹でも簡単にまっすぐできるかをご紹介させていただきました。答えはもうおわかりですよね、1度にすごい厚みを付けれるからです。
覚えていらっしゃいますか?忘れた方は下の動画で復習お願いします(笑)

でもここでもう一つ疑問というか、不安がある方いますよね?「簡単にまっすぐになるのはよくわかった。でも厚く塗るんだから重くならない?しかも弱くなっている土壁の上にたくさん塗り上げて重くなるのはこわくないですか?」たぶんそう思われる方がいると思います。
そこで試験報告②は漆喰ドカッと!の重量試験です。
同じ容器に従来より土壁補修に使用されている材料①中塗り土②通常の中塗り漆喰(砂しっくい)の2種類と、最後に当社がおすすめする③漆喰ドカッと!を容器いっぱいに詰めて乾燥させました。
乾燥後各材料の重さを計量してみると・・・
中塗り土
①中塗り土356g
砂しっくい
②通常の中塗り漆喰351g
ドカッと重さ
③漆喰ドカッと!154g
なんと漆喰ドカッと!は①中塗り土や②通常の中塗り漆喰の半分以下の重量でした。めちゃくちゃ軽い!
この軽さが重量負担を軽減し、弱くなった土壁の上に塗っていただいても安心してご利用いただけます。

漆喰ドカッと!はただ簡単にまっすぐに直せる(1度に厚く塗れる)というだけではなく、簡単にまっすぐに直せてさらに土壁にやさしく(軽いため重量負担を軽減)までを考えて開発した商品です。古い土壁補修にはぜひご利用ください。
なお試験報告②は動画でもご覧いただけます。気になる方は下の動画をご覧ください⇊

電話でのお問合せ ☎0799-85-1147 スマートフォンをご利用の場合、こちらをタップすることで電話をかけることができます

2021/09/30(木曜日)砂漆喰が無い場合も・・・

砂漆喰(中塗り漆喰)は昔は高価だった?


 

土壁漆喰
今では漆喰仕上げの中塗り(不陸調整材)としても必要不可欠の砂漆喰ですが、すべての状況において必ず使われていたわけではないようです。

古い建物の修繕や解体、または一部欠損している場所を確認しても、土中塗りの上に上塗り(通常の漆喰仕上げ)がされているのをよく見ます。

もちろん城郭建築や土蔵など、漆喰による大壁仕上げなどの場合は、十分な厚みで砂漆喰が塗られていますが、社寺や書院造りなどの真壁造の建築では以外に砂漆喰は使われていません。

考えるに・・・(何の根拠もない仮説ですが)

①そもそも昔は石灰が高価で一般の住宅には大量に使用できなかった?

②土壁の精度も高く不陸調整の必要が無かった?

③建築様式で軒が長く、直接風雨にもさらされないので厚く塗る必要が無かった?

などの理由が考えられますが、土の上に薄く(2mm程度)上塗りを塗って何十年も落ちずに保たれているのはすばらしいですね。

また、漆喰が剥がれ落ちても漆喰部分だけが綺麗に剥がれるので20~30年程度の定期的な塗替えを心掛ければ、土を傷めず何百年も持つんでしょうね。

漆喰が傷んだら土がむ傷む前にすぐにメンテナンスが必要ですね。

最近は、付着力や強度ばかりに目が行きがちですが、土壁・漆喰は自然素材のただの石灰岩ですから定期的なメンテナンスは当然必要になります。
それでも数十年もつのはすごいですよね。

以前上塗りだけきれいに剥がせる仕事が良い仕事。剥がれればまた塗ればいいじゃない。と言っていた左官屋さんもおられました。

何十年、何百年持つ工法も重要ですが、荒壁や、中塗り土が傷む前に定期的に上塗りだけメンテナンスすれば費用も少なくてすみますしね。

先人はやはりよく考えていたんですね。
<<砂漆喰とは・・・島かべ砂漆喰はこちら

 

先人の方はどんな方法で土下地に漆喰を塗っていたのか?

 

では、どんな工法でやってたのか、考えるに・・・(再度根拠のない仮説ですが)

①土に水湿しをジャブジャブしていた。(ちょっと現実的じゃないですよね、ムラ引きしそうです。)

②土に追っ掛けしていた。(これは今でもやられている人は多くいますが、土や藁すさによってはアクが出る場合があるので注意が必要です。特に寒い時期)

③引き糊を使用した。(これも現代でのシーラー替わりですから、今でもやられている人が多くいます。)

④上塗りの漆喰の糊が濃い。(③と近いですが・・・)

あと、土が入っていたり、紙すさだったり、貝灰だったり、色々仮説を考えるとおもしろいですね。

砂漆喰が塗られていない場合。

砂灰 砂漆喰 砂灰

砂漆喰が塗られている場合

砂漆喰

 

漆喰にご興味がありましたらお問合せ下さい!

 

2020/01/10(金曜日)漆喰メンテナンス!お寺などで多い線香の煙によるアク実験中!

漆喰壁に付く線香煙によるのアク厄介です。


以前からお問い合わせが非常に多いお線香のシミ、灰汁メンテナンスについて試験をする為、見本の作成です!

漆喰(しっくい)は当たり前ですが社寺仏閣に施工実績が多く、お線香の煙により状況によっては発生します。
私が以前ご訪問させていただいたお寺の現場では、内装リフォーム後3年ほどでシミ、灰汁が本堂内部に発生し、お線香をたく場所から離れるにつれ、シミがうすくなって出ている状況でした。
その時ご住職様に言われたのが「リフォームする前まで何十年とこんな事にはならなかったのになぜですか?」とご質問をうけました。
元請け様にお話をお聞きするとリフォームは汚れでなく劣化による塗り替え工事で、元々の下地は木舞荒壁→中塗土→漆喰で施工してあり、
リフォーム時に下地をラスボードに変更し、厚塗り石膏プラスター→漆喰で施工したとの事でした。
このお寺の現場は外部も漆喰で施工してあり、元々の木舞下地の場合外~内部まですべて通気性のある塗り壁で仕上げられていたことが何十年もお線香で汚れなかった要因だと推測できました。ラスボード下地場合は仕上げ部分の漆喰だけが通気性のある壁材になってしまいます。ですので対策としては換気口を設けるなど換気を良くするしか対策はありませんねとお話させていただきました。
また最近はお寺でも冬に暖房をつけることがよくあり、外気温との差で暖房設備の近くは湿度が著しく高くなり、暖房設備のまわりに集中してシミが発生した現場もあります。
この度の試験用塗見本は「島かべしっくい」を堅押さえで仕上げ、半分に撥水剤「島かべ撥水剤」を塗ります。
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お線香の煙がこもるよう塗見本と同じサイズの小さい箱を作り、その中でお線香をたきます。
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箱に蓋をするよう塗見本を置きます。
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こんな方法で塗見本にお線香のシミをたっぷりつけた物を数枚作成し、どんな薬剤がシミを落とすのに効果高いのか?撥水剤塗布面はシミがつきにくいのか?また落ちやすいのか?

汚れた漆喰等塗り替えのご相談は!

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