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匠に役立つ塗り壁ブログBLOG

「木摺り下地に塗る漆喰」の記事一覧

2021/09/07(火曜日)伝統建築には欠かせない木摺り漆喰の現場と実績|木摺りに塗る漆喰を販売


 出張中であった木摺り漆喰の現場


木摺り下地と木摺りしっくいの現場

■ 神戸で行われている文化財的価値の洋館建築漆喰工事現場にお邪魔しました。
昭和初期の建築との事で内装はすべて木摺り下地で土中塗り塗りになっています。蛇腹等はありませんが、天井から壁まですべて漆喰塗りの大きな現場です。完成まで時間は掛かりそうなので皆様にはちょくちょく進捗をご報告できればと考えております。

現在土中塗りまで終了しております。

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■ 和歌山県にある興国寺の漆喰塗り。
醤油と金山寺味噌発祥の地とも言われている和歌山県湯浅町。その近くにある臨済宗妙心寺派の寺院。山号は鷲峰山(じゅぶざん)興国寺。そこで漆喰の塗替えを行っているという事で販売店様に教えて頂き見学にお邪魔しました。
小舞下地の部分はもう仕上げが終わっていましたが、窓周辺の木摺りの下塗り養生中で裏からも見る事が出来ました。

重要文化財 城かべ 漆喰

伝統建築 文化財 城かべ

高い技術と丁寧な押さえで塗られた事が伝わってくる本漆喰、突然の訪問失礼致しました。勉強になりました感謝!

文化財 漆喰 城かべ

■静岡県磐田市を訪れました。

少し時間があったので街中を散策!磐田には社寺が多く少し路地に入ると土蔵などが結構あります。そんな中日本最古の木造小学校としても有名な旧見付学校を見学!展示室にも模型が展示されていましたが、木造の木摺りの上に平板瓦を貼り付けその上から漆喰を塗り重ねてある壁で珍しい構造です。
旧見付学校 漆喰 瓦
見付学校の裏にある土蔵造りの磐田文庫も大久保家の私塾として多くの門下生が利用していたと書いてありましたが、今日みたいな暑い日でもこの中は涼しかったでしょうね。やっぱり土蔵は涼しい。
磐田文庫 漆喰 磐田文庫
その他にも磐田市には旧赤松家記念館もありついでにそこも見学させて頂きました。
幕末の造船技術者でもあった赤松則良氏の邸宅で、すべてご自身で設計したそうです。土蔵に赤レンガと漆喰、和と洋が混ざった面白い建物でした。
旧赤松家 漆喰  赤松家 城かべ 磐田市 街並み 漆喰
記念館の方のお話を聞いていると、赤松氏ご本人がオランダに留学中のアパートもレンガ造りの建物で、もしかしたらその影響があったのかも・・・想像ですが・・・写真は赤松氏がオランダで住んでいたアパートだそうです。

煉瓦と漆喰

■いつもお世話になっている左官屋さんの社長様が、木摺り下地で漆喰をしたとの事。
早速に見学にお邪魔しました。ちょうど棟梁(社長)もおられいろいろな建築に対する思いやこだわりを聞かせて頂き大変勉強になりました。
棟梁曰く、伝統的な工法にこだわるのは、「先人の知恵・技をいかした工法により、骨太(木組み造り)の地震に強い家になり、更に日本の風土に適した材料(自然素材)を適した場所に使用することで、いつまでも心地よく住める家づくりを目指しているんですよ」との事。
この様なこだわりの住宅に弊社の製品が採用されたことは誇りに思います。
漆喰の家

 

土壁・漆喰の家

漆喰の健康住宅

健康住宅
内装も木舞土壁と木摺り漆喰で土と漆喰の家です。黒い柱に白い漆喰が良く似合いますね!
伝統工法の家

釘を使わない家

 

 

 

 

 

2021/09/07(火曜日)木摺りに塗る漆喰の施工方法~漆喰の新しい提案|漆喰販売


 木摺り(きずり)下地に適した漆喰をご提案!

 古くて新しい漆喰工法


社内勉強会で木摺り漆喰(島かべドカッと!)に関する検証を行った。

島かべドカッと!を木摺り下地に・・・

近畿壁材では、月に1度「3S活動日」と称して社員全員で社内の改善を行います。

今月は工場長から「納屋が欲しい」との改善提案から納屋の製造を行いました。
これで工場内の物置として便利になるとの事!

社員で手作り、大工さんではないので建物傾いてますがこれも愛嬌!
屋根がトタンでダサいのも愛敬!
でせっかくなので外壁は「島かべドカッと!」木摺り漆喰の試験を兼ねて木摺りを張りました。途中で釘打ち機が壊れ、みんな金槌で手打ち・・・筋肉痛。

木摺りしっくい

横4000×縦2000×高さ2200の納屋。8㎡なので申請は大丈夫ですね!

木摺り城かべ 城かべ

木摺り 城かべ
本当の木摺り板は15mm以上、釘は2本打ちですが、今回は、予算の都合で10mmの貫板をテーブルソーでカット。
カット担当者泣きそうになってました。お疲れ様でした。

木摺り城かべ 城かべ

「入り口をアーチ状にしたらカッコ良くない?」という社長の一言があり・・・(つい‼そうですね!と言ってしまい…)
試行錯誤しながら、入り口の曲面とドアに木摺りの下地を施しました。
木摺り2

木摺り1

何とか形にはなったかなと思いますが、自分でやってみて改めてプロの方々の凄さがよく分かりました。

さぁ!いよいよ漆喰塗り・・・木摺り下地は、厚付けが必須!

新しい「木摺り漆喰のテスト」

>ドカッと!に関する詳しい製品情報はコチラ・・・

社内勉強会で施工テストと練習

1㎝付けてもダレも割れもなく良好!

この製品だと問題ない!

 

木摺り下地へ島かべドカッと塗り!

やっと下塗りが出来ます。木摺りと相性のよい「島かべドカッと」の既調合版の新製品を試してみたいと思います。

塗った感じのイメージは・・・

軽量で鏝離れ、鏝すべりが良好、一度に10mm~20mm程度塗りつける事が出来る

今回は、①下擦り、②中塗り、③全面ネット伏せ込み、④仕上げ塗りをすべて同じ材料で20mm厚で仕上げてみます。
木摺り漆喰 城かべ

木摺り漆喰 城かべ
納屋なので裏側もよく見えて塗りつけ中「にゅるっと」ドカッとが裏から出てくる感じがいいですね!
漆喰壁 木摺り
下擦り後中漆喰で木鏝でネットを伏せ込みました。
城かべ 漆喰 木摺り

仕上げは、漆喰の掻き落としとちょうな仕上げ!

島かべしっくいを使って、漆喰の掻き落としをやってみました。

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>漆喰の掻き落としに関してのブログはコチラ・・・

ついでに同じ材料で先日お客様よりお問い合わせがあったちょうな仕上げも再現!?これでいいのかちょうな仕上げ?創造ですが・・・

大工さんのちょうで削ったような表情かなと思って、左官工法らしく深みのある陰影を意識しました10mmぐらいの深さは出ていると思います。

城かべ 漆喰ちょうな仕上げ

 

木摺り下地の納屋完成!

完成しました。今までの商品の検証も含め「島かべドカッとの作業性」「10mmの厚付けの実験」「漆喰の掻き落とし」など試すことが出来ました。これからも島かべ漆喰の新たな可能性に挑戦し皆様の現場で役立つようご提案してまいります。

漆喰の掻き落とし 城かべ

正面は陰影を活かして格子柄に掻き落としを行いました。10mm程度塗りつけて掻く深さを変えて陰影をつけてみました。

漆喰の掻き落とし 城かべ 

側面は厚付けの検証で、15mm程度漆喰を塗りつけ、凸凹に押えていきました。厚塗りパターンなので陰影がはっきり出ていいですね。

漆喰ちょうな仕上げ 城かべ

 

施工後の経過報告(更新)

施工後数年が経ち無事です。
今現在がこの状態です。
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表面のアップ

心配していた汚れもそれほどなく、綺麗な状態です(^^)
この度ご紹介させていたいたのは、「木摺り下地に施工したい」「古い土壁がかなりボロボロになっていて不陸調整が大変」というお問い合わせが増えており、漆喰ドカッと!をよく出荷させていただいております。
ご使用いただいた左官様の評判もよく、再度同じお客様よりご注文いただく機会も増えました。
ドカッと!はその名のとおり、ドカッと一度に厚みをつけれる軽量厚付け漆喰です。
木摺り下地や、古い土壁補修をお考えの場合はぜひご検討ください。

木摺り漆喰に関する関連ブログはコチラ・・・

>木摺り(きずり)下地とそれに塗る漆喰工法で「安全」「安心」そして「エコな下地」と今の時代にピッタリ!

2022/09/07(水曜日)木摺り(きずり)下地とそれに塗る漆喰工法で漆喰販売「安全」「安心」そして「エコな下地」と今の時代にピッタリ!


 木摺りに塗る漆喰塗り壁は「安全」「安心」「エコ」な壁材|壁材をお探しのお客様


 

木摺り漆喰は住む人にも地球にもやさしい下地

 

建築における漆喰壁の目的は、以前から弊社でもお勧めしている、「安全」「安心」「エコ」などが上げられます。


特に島かべしっくいシリーズは、「安全」の部分では、自然素材であり、シックハウスの原因となる有害な成分が含まれていません。

衛生面でも強アルカリが菌やウイルスに強いと言われ、結露が少なくカビなどが発生しにくと言われています。


「安心」の部分では、燃えない建材と言うことで火災にも強いことや、もし火災になっても(あってはなりませんが)有毒ガスを発生させることはないなどがありません。

 

このような、漆喰の機能にプラスして注目されているのが、「環境・エコ」分野での活用です。

 

このように漆喰壁の「安全」「安心」については皆さんも周知されている話だと思います。


そんな中、今回のテーマ「エコな下地木摺り下地」ですが、この安全・安心以外の「エコ・環境」についても優れた下地であると思います。

 

木摺り(きずり)漆喰って?何・・・

 

木摺りといっても、種類は様々で明確な定義は無いかもしれません。ある意味ラスモルタル下地のバラ板も木摺りと呼ぶ方もいます。

またサイズや目透かしの間隔、木摺り板の厚みも様々です。茶室なんかは、柱も細く、壁の厚みも薄いので結構ペラペラの木摺り板使いますよね。

当社が「いいかなぁ~」と思う木摺りは、厚さ10㎜、巾30㎜程度の杉材か檜材を巾7㎜程度目透かしして釘止めしたものです。釘止めも2本打ちでしっかり止めることで割れの少ない下地となるようです。下地なのでやっぱりしっかりしていることが前提ですかね。

 

木摺り下地の歴史は、明治維新後の西洋建築が日本に入ってきて普及したようです。

 

そもそも木摺り下地の普及は、明治時代に入ってからの西洋建築を取り入れた、近代建築が盛んになった時期だそうです。

今でこそプラスターボード主流で当たり前のように「内装大壁工法」が行われていますが、当時の小舞土壁ではやはりなかなか大壁はやりにくく、木摺り下地への漆喰やドロマイトプラスターを塗った下地が主流になったようです。

以前そのような現場の改修工事を見せて頂きました。

下地はすべて木摺りで天井と壁の見切りには大きな蛇腹用の下地があります。

このような西洋建築には当時から漆喰塗りが向いていたのでしょうね。今ではこのような厚付けの下塗りや蛇腹の下地などの装飾もみんな島かべドカッとで行う事が出来ます。

 

木摺り下地に最適な島かべドカッと!

 

島かべドカッと!は、木摺り漆喰をはじめ土蔵や土塀の補修に便利な厚付け砂漆喰(中塗り漆喰)です。

通常の砂漆喰では5mm程度しか付けられない面にでも一度に10mm以上の厚みで塗ることができる軽量砂漆喰です。

 

で!木摺りはなぜエコか?

 

で・・・「エコ・環境」の話に戻りますが、木摺り漆喰は何が環境によいのか?と申しますと、まず木摺り板自体が国産の間伐材が使えます。

間伐材とは、森林の成長過程で密集化する立木を間引く間伐の過程で発生する木材のことで、ようするに環境破壊ではなく、環境を守る為に切らないといけない木材です。
また、柱や床材でもないのでそんなに裁断に高度な技術や精度も必要ありません。よって工場のエネルギー消費も少ない。

・・・ちょっと強引な論理

また、建築現場でのごみが、サイディングボードや石膏ボードに比べて非常に少ないのもエコロジーです。

実際左官工事、いわゆる塗り壁が多い建築現場のバッカンゴミは少ないですよ!

ボード系の下地や仕上材は結構切れ端など、ごみが沢山発生するそうですが、木摺り下地なら木材の切れ端と、島かべドカッとの紙袋ぐらいしかごみがでません。

と言うわけで、当社も木摺り下地に関しては「いいね」と思っているので、専用の漆喰なんかも作っています。


ぜひ、文化的建造物の改修だけでなく、新築でも石膏ボードに変わる下地材として木摺り下地いかがでしょうか?

 

 

漆喰や伝統左官工法にご興味がありましたらお問合せ下さい!

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