2020/07/27
塗り壁に混ぜる海藻糊の役割
漆喰や土壁に混入される海藻糊のことをご存知ですか?
漆喰壁をお城やお寺などに薄く真っ直ぐに塗れたり、土壁が鏝ムラ無しに薄く塗れたり、真夏や下地の水引が早い場所に施工できるのもすべて海藻糊(糊材)のおかげなんです。
塗り壁の海藻糊の役目は、材料に適度な粘性と、鏝作業による作業性や水持ちを向上させる効果があり、炭酸化によりゆっくり硬化する漆喰の初期硬化を補助する役目があります。昔から日本の漆喰や塗り壁に使われていた海藻糊には、「角又」・「銀杏草」・「ふのり」が有名ですが近年安定供給されているのはほとんどが銀杏草です。
日本近海で採れていた様々な海藻糊
現存する北海道日高産黒葉銀杏草
戦後は現場で炊き糊にとして作り、漆喰や砂壁で使われておりましたが、現場での臭いがきつく、火災のリスクと手間もかることから使われなくなってきました。
そのような現場の状況から、炊く必要が無い「粉末の銀杏草」などを開発し代用を行なっております。
海藻糊は、漆喰壁や土壁の塗りやすさや、乾燥スピード、強度など必要に応じて好みに追加して変える事ができます。
重吉の海藻糊を状況に応じ上手く使いこなしてみては如何でしょうか?
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