「こだわりの空間をつくりたい」
そう考えたとき、設計者や店舗オーナー様が悩まれることのひとつが、イメージに合う素材が見つからないことです。
色は近いけれど質感が違う。質感は良いけれど、空間のコンセプトには合わない。既製品をいくつも見たけれど、「これだ」と思える素材に出会えない。
今回ご紹介するのは、そんな素材探しから始まったのではなく、以前当社をご利用いただいた設計士様からの紹介によって始まった、新店舗へのオーダーメイド左官材採用事例です。
今回のプロジェクトでは、
・紹介を受けた店舗オーナー様の来社
・ショールームでの素材との出会い
・札幌での新店舗への採用
・施工業者様への施工レクチャー
・本施工前の試験施工
・そして本番施工
まで、空間づくりを一緒に進めさせていただきました。
はじまりは以前ご来社いただいた設計士様
今回のご縁は、以前当社へお越しいただいた一人の設計士様から始まりました。
その設計士様は当社へご来社いただいた際、ショールームやカフェ、そして過去に採用されたオーダーメイド左官材のサンプルをご覧になりました。
実際の壁や床。
左官材によって仕上げられた空間。
そして、これまで設計士様やデザイナー様と一緒につくり上げてきたさまざまな仕上げサンプル。
それらをご覧いただく中で、その設計士様は当時進められていた大型商業施設プロジェクトの壁と床のデザインを、その日のうちに決定されました。
「この会社なら、自分たちが考えているコンセプトや空間イメージを実現できる。」
そう感じていただけたことが、今回の新しいご縁にもつながっていきます。
「現地に行って実際に見てくるのがいい」
その後、その設計士様から一人の店舗オーナー様をご紹介いただきました。
設計士様は、ご自身の経験から、
「実際に現地へ行って見てきた方がいい。」
とお伝えされていたそうです。
そしてある日、事前のアポイントメントなしで、店舗オーナー様、店舗デザインの責任者様、そしてスタッフの皆様が当社へお越しくださいました。

まずはショールームへ
そして、実際に左官材を使用しているカフェ空間へ。
さらに、これまでに開発したオーダーメイド左官材の採用事例やサンプルをご覧いただきました。
写真やカタログではなく、実際に目で見て、近くで質感を確認する。光の当たり方による表情の違いを見る。空間の中で素材がどのような存在感を持つのかを体感する。
オーダーメイド左官材は、色だけでは判断できません。表面の凹凸。骨材の見え方。光によって生まれる陰影。そして、その素材が空間全体に与える印象。
実際に見ていただくことで、初めて伝わる部分があります。
ご見学いただいた後、店舗オーナー様とデザイン責任者様から嬉しいお言葉をいただきました。
「札幌と東京で新店を予定しています。来てよかったです。ぜひ採用したいと思います。」
以前ご来社いただいた設計士様が感じてくださった、「ここに来れば、つくりたい空間を実現できる」という思いが、今回ご紹介いただいた店舗オーナー様にも伝わった瞬間でした。
しかし、この日の時点では、まだ正式な発注ではありません。実際のプロジェクトが進み、設計や施工の準備が整うまでには時間があります。
私たちも、その後のご連絡をお待ちすることになりました。
数カ月後、施工業者様から一本の電話
それから数カ月後。当社へ一本の電話が入りました。
札幌で新店舗の工事を担当される業者様からでした。
「オーナー様から、この壁材を採用するように言われています」
そうお話しいただき、送られてきたのは、店舗オーナー様が当社へ来社された際に撮影されていた壁の写真でした。
来社された時に実際に見た壁。気に入っていただいた質感。そして、その空間のイメージ。数カ月経っても忘れずに、写真として残していただいていたことが分かりました。

「これを新しい店舗でも使いたい」
その思いから、札幌の新店舗でオーダーメイド左官材をご採用いただくことが決まりました。
採用が決まってからが、本当のスタート。オーダーメイド左官材は、材料を製造して納品するだけではありません。
当社がご提案するサンプルと同じ仕上がりを、実際の施工現場でも再現できることが重要です。特に今回のように、遠方で施工される場合は、施工前の準備が仕上がりを大きく左右します。
そこで、札幌から元請業者様と施工業者様が、わざわざ当社までお越しくださいました。
目的は、採用が決まった壁の施工方法を確認すること。
そして、
・施工方法
・施工上の注意点
・デザインのつくり方
・材料の扱い方
について、実際の施工を想定しながらレクチャーを行いました。

「本番前にしっかり練習しておきたい」
施工レクチャー後、施工業者様から、「本番施工の前に、しっかり練習しておきたい。」というご要望をいただきました。
そこで、試験施工用の材料を施工業者様へ手配。実際に試験施工をしていただきながら、電話でも細かな施工ポイントについて打ち合わせを行いました。
左官仕上げは、同じ材料を使用しても、施工方法によって表情が変わります。
コテの動かし方。材料の硬さ。塗る厚み。施工するタイミング。仕上げを行うタイミング。
細かな違いによって、完成した壁の印象も変わります。
だからこそ、今回のように本番前に試験施工を行い、実際の施工業者様と仕上がりを共有することは非常に重要です。
試験施工を重ね本番施工へ
事前の施工レクチャー。そして、本番前の試験施工。施工業者様との細かな打ち合わせ。
こうした準備を重ねて、いよいよ札幌の新店舗で本番施工が行われました。
結果として、本番施工は順調に進み、オーナー様にもご満足いただける仕上がりになったとご報告をいただきました。

当社へご紹介いただいた設計士様から始まった今回のご縁
店舗オーナー様が実際に当社へ来社し、素材と空間を体験していただく。そして、新店舗への採用が決まる。
さらに、施工業者様と一緒に仕上がりを確認しながら、札幌という遠方の現場で理想の空間を完成させる。
オーダーメイド左官材は、一つの材料を販売することだけが目的ではありません。その空間で実現したいコンセプトを、実際に完成するところまで考えること。
それが、私たちが考えるオーダーメイド左官材の役割です。

「こんな空間をつくりたい」からご相談ください
当社のオーダーメイド左官材サービスAWASOでは、既製品の中から近いものを選ぶのではなく、空間のコンセプトやイメージに合わせて素材をご提案しています。
例えば、
・既製品ではイメージ通りの壁材が見つからない
・店舗のコンセプトに合わせたオリジナルの壁をつくりたい
・壁だけでなく床まで同じ世界観で統一したい
・素材から空間のストーリーをつくりたい
・他にはない質感や表情をつくりたい
・施工方法まで含めて相談したい
といったご相談にも対応しています。
【AWASO】では、漆喰や土壁などの自然素材から、モルタルや樹脂などを含め、使用する場所や求めるデザインに合わせた素材選定と開発、施工方法の提案まで行っています。
また、オーダーメイド後の施工に不安がある場合には、施工要領の作成や施工方法のレクチャー、試験施工についてもご相談いただけます。
「こんな空間をつくりたい」
そのイメージがまだ具体的な材料になっていなくても大丈夫です。ショールームやカフェ、そしてこれまでに採用されたさまざまなオーダーメイド左官材をご覧いただくことで、新しい空間づくりのヒントが見つかるかもしれません。
こだわりのある空間を、素材からつくる。既製品では実現できない空間コンセプトをお考えの方は、ぜひ一度ご相談ください。

