オーダーメイド左官材で実現した海外仕様の質感と日本の建築条件
「この海外店舗で使われている左官材と、同じような仕上がりにしたい」
そんなご相談から、今回のオーダーメイド左官材の開発が始まりました。
今回ご依頼いただいたのは、これまでも当社のオーダーメイド左官材をご採用いただいている施工業者様。
以前は、ある大手企業様のオフィスリニューアル工事でオーダーメイド左官材をご採用いただき、今回は、有名海外ブランドの大阪市内店舗のリニューアル工事でご相談をいただきました。
海外で実際に採用されている左官材のサンプルをもとに、
・日本の店舗で使用できる不燃材料であること
・人や物が触れても削れたり、粉が付かない表面強度
・元の海外サンプルと遜色のない質感
・限られた施工スケジュールに間に合うこと
という複数の条件を満たす材料を開発。
今回は、「海外の空間デザインを、日本の建築現場で実現する」ためのオーダーメイド左官材開発をご紹介します。
きっかけは以前のオーダーメイド左官材
今回ご相談いただいた施工業者様は、当社のオーダーメイド左官材サービスを以前にもご利用いただいたリピーター様です。
最初のご相談は、ある大手企業様のオフィスリニューアル工事でした。
その時、施工業者様がお持ちになったのは、企業側から提示された「このような壁に仕上げてほしい」という左官材のサンプル。
そのサンプルを当社へ持参し、「このような壁に仕上げてほしいと頼まれているのですが、作れますか?」とご相談いただきました。
そこで当社がサンプルをもとに材料を開発。
仕上がりの質感を確認していただき、正式に採用いただきました。
そして今回。
再び施工業者様から、オーダーメイド左官材についてご相談をいただきました。
今回は「海外の店舗と同じ仕上がりにしたい」
今回の現場は、大阪市内にある有名海外ブランドの店舗リニューアル。
ご依頼の内容は明確でした。
「ブランド発祥の地であり、本社のある海外の店舗で採用されている左官材と同じような仕上がりにしたい」
そこで施工業者様から当社へ送っていただいたのが、実際に海外店舗で使用されている左官材のサンプルでした。
海外で使われている材料を見本として、日本の店舗で使用する左官材を新たに開発する。
今回のオーダーメイド左官材開発は、ここからスタートしました。

ただ「似た材料」をつくればいいわけではない
海外のサンプルを見て、「この質感を再現すれば完成」というわけではありません。
実際に日本の店舗へ採用するためには、仕上がりのデザインだけでなく、建築材料として求められる条件を一つずつ確認する必要があります。
今回、特に求められたのが次の4つでした。
① 不燃材料であること
店舗として使用される建築物では、用途や規模、使用する場所などによって内装に求められる防火性能が定められる場合があります。
日本の建築基準法では、建築物の用途や条件に応じて内装制限が設けられており、壁や天井などに不燃材料・準不燃材料・難燃材料などが求められるケースがあります。
今回も、日本国内の店舗で使用する材料として、求められる不燃性能への対応が条件の一つとなりました。
海外で実際に使われている材料だから、そのまま日本でも使える。とは限りません。
その建築物、その場所で求められる条件を確認し、それに適合する材料として成立させる必要があります。
② 店舗で使用できる表面強度
店舗は、多くの人が出入りする空間です。
壁に人が触れることもあれば、荷物や什器などが接触することもあります。
そのため、「見た目が海外サンプルと同じ」だけでは不十分。
人や物が触れた際に、表面が削れたり、粉が落ちたりしにくい仕上がりが求められました。
そこで、質感を再現することと同時に、店舗での使用を考慮した表面強度についても検討しました。
③ 海外サンプルと遜色のない質感
今回の開発で最も難しい部分の一つが、ここです。
お客様が求めているのは、「海外サンプルに似た壁」ではありません。
「海外の店舗で感じた、あの仕上がりを日本の店舗でも再現したい」
ということ。左官材は、材料の配合だけでなく、
使用する素材
粒子の大きさ
色
塗り厚
下地
施工方法
仕上げ方
など、さまざまな要素によって完成した表情が変わります。
そのため、送っていただいたサンプルを確認しながら、求められる質感を実現できる材料を検討しました。
④ 限られたスケジュールに間に合わせる
そして、もう一つ重要だったのが納期です。
今回の店舗リニューアルは、施工日までのスケジュールが比較的タイト。
開発に時間をかけすぎれば、採用が決まっても現場に間に合いません。
一方で、急ぐあまり仕上がりや性能の確認をおろそかにすることもできません。
求められる品質を確保しながら、施工スケジュールに間に合わせる。
オーダーメイド左官材では、こうした「開発」と「現場スケジュール」の両立も重要になります。
海外サンプルをもとに材料を開発
いただいたサンプルをもとに、当社で開発をスタート。
目指すのは、
海外店舗で使用されている質感を再現しながら、日本の店舗で求められる条件を満たす左官材
でした。
当社では、単に色を合わせるのではなく、実際のサンプルの表情を確認しながら、材料の構成や仕上がりについて検討。
そして、試作した材料をサンプルとして提出しました。

サンプル確認後正式採用へ
完成したサンプルを確認していただき、海外の店舗で採用されている左官材のイメージと照らし合わせていただきました。
そして、正式に採用が決定。開発した左官材を必要数量製造し、施工現場へ納品しました。
海外ブランドが求める空間のイメージを守りながら、日本の建築現場で求められる条件にも対応する。
今回のオーダーメイド左官材は、そんな役割を担いました。
「海外の材料を使う」のではなく、「海外のイメージを日本で実現する」
今回の事例で、私たちが改めて感じたことがあります。
それは、オーダーメイド左官材は、単に「オリジナルの材料をつくるサービス」ではない
ということです。
今回、お客様が欲しかったのは海外製の材料そのものではありません。
その材料によってつくられていた、「海外店舗と同じような空間の質感」
です。
そのイメージを、日本の建築条件や施工環境に合わせて、別の材料として実現する。
そこに、オーダーメイド左官材の価値があります。
「この材料と同じようなものをつくれますか?」から始められます
今回のように、
「海外で見た壁を再現したい」
「既存の左官材ではイメージに合うものがない」
「設計者から、このサンプルと同じような仕上げにしてほしいと言われた」
そんな場合でも、まずはサンプルをお持ちいただき、ご相談ください。
完成した材料を探すだけではなく、
「理想の仕上がりを実現するために、材料からつくる」
という方法があります。
近畿壁材では、長年培ってきた左官材の製造・開発経験を活かし、設計者様、施工業者様、建築関係者様からいただく「こんな壁にしたい」というご相談に対して、オーダーメイド左官材をご提案しています。
海外ブランドの店舗、ホテル、商業施設、オフィス、住宅など、空間のコンセプトに合わせた左官材をお探しの方は、ぜひ一度ご相談ください。
「こんな仕上げの左官材をつくれますか?」
その一言から、オーダーメイド左官材の開発が始まります。









