湿気を長年吸い込み表面の色が変化した土壁の再現
ご相談いただいたのは工務店様でした。
古民家リフォームの現場を手掛けており、施主様の希望は、「この古民家の雰囲気が好きで購入した。リフォームしないといけない部分はもちろんリフォームをして欲しいが、リフォームしなくても良い、木や壁はそのまま残して古くからある建物の雰囲気を壊して欲しくない」というご要望でした。
歴史ある古民家なので壁には「土壁」が施工されており、施主様の希望どおり、「土壁」も残せる部分は残すのですが、劣化して剥がれて落ちている部分もあり、塗り替えが必要な部分もありました。
工務店様は古民家の「土壁」仕上がりの質感から、当社が販売している「土壁」がかなり近いとの判断で、サンプルをご購入下さり、それを元に施主様と打ち合わせをしました。

そこで施主様に言われたのが「質感はバッチリですが色が違う…きれいすぎるので、仕上がりの質感はそのままで色のみ、長年そこにあった土壁の色にして欲しい」という要望がありました。
このような経緯があり、工務店様よりオーダーメイドのご相談をいただきました。
土そのものの色があるので調色は大変
ご依頼いただき研究をスタートしましたが、「土壁」の主成分である「土(粘土)」には、当たり前ですが「土」の色があり、その「土」の色で仕上がるのが「土壁」です。
この度はそんな「土」が主成分となる「土壁」の調色しないけないので簡単ではありません。
調色は白をベースにすれば、難易度は比較的低くなるのですが、調色するベースになんらかの色が付いていると、求められる色に調色していく試験の難易度はかなり高くなります。
また、「土壁」なので、あきらかに作為的に色を付けていると見られてしまう色では、雰囲気が損なわれます。

もうひとつ、この研究で難しかったのは石膏ボードが下地となる、天井部分にも施工できる「土壁」にして欲しいとう要望です。
石膏ボード下地の場合、「土壁」は塗り厚がうすいものなら問題無く天井に施工できるのですが、この度希望されている仕上がりの質感を出すには、ある程度厚みを付けて施工する必要がありました。
通常厚く塗る「土壁」は天井には施工できません。落ちる可能性があるためです。ですので、調色の他に、接着力を高める必要もありました。
調色は大変でしたが工務店様にご提出した「土壁」サンプルが下記になります。

このサンプルで再度施主様と打ち合わせし、施主様は喜んでくださり、採用が決まりました。
当社のオーダーメイド左官材サービス【AWASO】は既製品をベースにオーダーメイドするとも可能です。
色ではなく質感からオーダー、コンセプトに合わせた素材からのオーダーもご対応させていただきます。
空間設計でお悩みの方はお気軽にご相談ください。

