AWASOブログ

2025/10/03(金曜日)想い入れのある素材を壁に取り入れ物語のある空間へ

以前住んでいた畑の土を引っ越す

マンションの壁に取り入れたオーダーメイド壁

 

今回はマンションのリノベーション。

 

~ご依頼から受注までの流れ~

設計士様より「リノベーションするにあたり以前住んでた住宅の、身の回りの土を壁に混ぜたいという案件があるのですが可能でしょうか」いうお問い合わせをいただきました。

設計士様は弊社の要望をゼロから叶えるオーダーメイド塗り壁システムについてご存知ではありませんでした。

そのため、オーダーメイド塗り壁システム「AWASO」についてご説明し、施主様へご提案いただくと「是非要望を叶えていただきたい」とお返事いただきました。

AWASOオーダーシステムについて詳しくはこちら

 

★施主様こだわりポイント

「素材として土を混ぜるだけだなく、その土の色や質感をそのまま生かしたテクスチャにしたい」というご依頼でした。

候補となっていたのは、下記3種類の土です。

①和室の土壁の再利用

②庭の土 

③畑の土

 

~研究室にて~

まずは実際に当社へ3種類の土をお送りいただき、性質や粘性など「それぞれの土が壁に使用することが可能なのか」研究室にて試験を行いました。

篩にかけると半分は廃材となり、使用できる土は残り半分になりました。

※そのため、必要平米数に応じた土のご用意が可能なのかをご確認しました。

 

 

そのままでは壁に塗ることができないため、今回混ぜる土に弊社の土、砂、のりなどを加え材料の調合を行い試し塗りを行いました。

しばらく乾燥させます。

 

★塗り壁は施工後の状態が重要

塗った直後の状態では、水分を多く含んでいるため本来の色味よりも少し暗くなっています。

また、水分が蒸発することによって乾燥し収縮していくので使用する材料によって配合が異なるので乾燥する過程で割れる恐れもあります。

乾燥後の状態を確認し、配合するのりや砂の量を調整する場合もございます。

その後、ご要望にあったそれぞれの土の色味を生かした3種類の土のサンプルをご提出させていただきました。

 

~現物サンプルをご確認いただき、今回ご採用いただいたオーダーメイドデザインはこちら~

【畑の土】

 

~他に検討していた土のオーダーメイドデザインはこちら~

【和室の土】                【庭の土】

  

 

 

~ご依頼方法について~

お客様のイメージ通りのオーダーメイド壁をご提供できるよう、イメージ写真やパース、現物見本、色味は日塗工などでご指定いただいております。

 

製品化を行う前にまずは、400×400サイズのサンプルをお客様にご提出し、認識のズレが生じないよう現物サンプルにてご確認いただいております。

ご納得してただいた後、製品化を行っております。

 

今回のお客様のように「想い入れのある素材を混ぜたい」「地元の素材を混ぜたい」など物語のあるオーダーメイド壁のご対応もさせていただきます。

 

過去に「AWASOオーダーメイドシステム」をご採用いただいた方の中には「こだわりを持った空間にしたいが具体的なイメージやデザインがない」場合の方もいらっしゃいました。

そんな場合には実際に当社にご来社いただき土のミュージアムでもあるショールームを体感していただいたり、過去の採用見本室などをご覧いただき商談させていただくと、イメージを具体化される方も多くいらっしゃいます。

 

 

それぞれのコンセプトやご要望をニーズに添ったオーダーメイド壁で実現させていただきます。

お気軽にお問い合わせください。

2025/09/25(木曜日)色の濃淡を利用したデザイン グラデーションの壁

特注色カラー漆喰 色出し試験

 

本日は建築デザイナー様より依頼いただいた特注色カラー漆喰の色出し試験をしております。

 

20150701_101155

 

一般住宅が採用検討の現場ですが施主様より、素材は「漆喰」を使用し、同じ色で濃淡をつけグラーデーションの壁にして欲しいという要望があったそうです。

そんなご要望を受けたデザイナー様より当社がご相談受け、最終の色出し試験をしています。

 

まず、色出し試験をするまでには、素材「漆喰」の調合を確定させる必要があります。

ただ単純に「漆喰」に着色するわけでなく、着色しても色がムラにならないように、また、濃い色にするには着色材の混ぜる量が増えるのですが、増えても乾燥後の表面の強度が担保できるようになど、まずは「漆喰」そのものをこの度依頼を受けた特注色「漆喰」に合うように調合します。

その調合が確定し、やっと色出し試験を開始できます。

 

配合量を変えて色出しを行い、色合わせして欲しい送って頂いた画像の色と合わせていきます。

ご希望の色に近いところで着色材の配合量を確定し、サンプルを作成しました。

 

20150701_101207

 

まだ完全に乾燥していないので画像では色が濃く見えますが、塗り壁材は乾燥すると色はかなり薄くなります。乾燥後が本来の塗り壁の色です。

この度のサンプルで施主様のOKがでるのか?はたまた再試験なのか?評価を待ちたいと思います。

 

当社は塗り壁メーカーのため、自社で研究・開発を行っており、「粘土」「石灰」「砂」「繊維」「糊」など、あらゆる塗り壁の素材と原料を取り揃えております。

また、大正元年に創業し、長年塗り壁にたずさわり、公共施設や文化財、一般住宅やDIYまで、幅広くご採用いただいた実績と、蓄積してきた施工方法や材料のノウハウでお客様のご希望をかなえる塗り壁材のご提案をしております。

 

当社のオーダーメイド壁を定期的にご購入いただいているお客様の初期依頼の一例をご紹介すると・・・

 

■地元の名産が竹炭なので、これを混ぜた塗り壁を開発して欲しい。でも、色ムラは極力出ないようにもして欲しい

■もともとシラスの壁や珪藻土壁を使用しているが漆喰もいい!これらすべての素材を混ぜて、すべての素材の良い特長を残した塗り壁を作れないでしょうか

■通常の漆喰の白は明るすぎる。こちらの地元の土がグレーなので混ぜたら、少し明るさのトーンを落とせるのでは?しかも地元の漆喰とPRできる。なので、土を混ぜても強度は保証できる製品にして欲しい

 

などです。

当社ではお客様のご要望に合わせ、ゼロから材料を創る「オーダーメイド塗り壁サービス AWASO」を行っております。

どんなご要望でも結構です。やりたいこと、重要視したいこと、使用したい場所、施工する下地などをお聞かせいただければ、実現できる材料をご提案致します。

お気軽にご相談ください。

2025/09/18(木曜日)特注色漆喰を利用しDIYで自宅をリフォーム

DIYで自宅をリフォーム

 

弊社オンラインショップをご利用のお客様よりご相談をいただきました。

お客様はDIYで自宅のリフォームを計画中で、壁の素材には「漆喰」と「土壁」が最終の選択肢に上がっておりました。

弊社の「漆喰」「土壁」製品の塗りサンプルも購入していただいており、この2つの素材を選定した理由をお聞きすると、やはり自然でナチュラルなものを使用したい想いと、現在の壁ビニークロスの質感とは全く違う、柔らかな質感に仕上がる点で選択したとの事でした。

2つの素材で悩んでいましたが、最終的により滑らかな表面に仕上がる「漆喰」を採用することで確定しました。色は「ダークグレー」。

 

 

リフォームを行うほとんどの部屋は「ダークグレー漆喰」を塗る事が決まったのですが、お客様がAIを使って部屋のシュミレーションを行ったところ、どうしても「ダークグレー」が合わない部屋が1部屋だけありました。

その1部屋は購入していただきお手元にある、弊社「土壁」塗りサンプルの色がお客様のイメージとピッタリ合うそうです。そこでこの度の依頼内容は、素材は「漆喰」を使用し、色は「土壁」の色に合わせて欲しいというオーダーメイドです。

 

 

お客様よりご依頼を受け、研究開発をスタートしましたが、この研究で難しかった点は、

 

■濃い色にするため着色材の配合量が増えるが、強度や定着力は落ちないように調合する必要がある

■「漆喰」はその他壁材と比較すると色ムラが発生しやすい。しかも、濃い色ほど色ムラが出た場合に目立つ。この度は濃い色なのでできるだけ色ムラが発生しないよう調合する必要がある

■そもそも施工日までの日数が少ないため、数日中に開発する必要がある

 

さまざまな難題がありましたが、サンプルを提出し、採用が決まった特注色漆喰が下記になります。

 

 

弊社はDIYのお客様には製品を販売するだけではなく、施工手順や施工レクチャー、失敗が無いようにするための施工ポイントなどもお伝えしております。

お客様がご納得いく仕上がりになるようお手伝いしたいためです。

ですので、「製品をこんな感じに作って欲しい」というだけでなく、「これからリフォームしようとしている壁の状況がこんな感じなんですけど」からお聞かせください。

新しい壁材を塗るための適切な下地処理方法と、お客様が塗りたい壁材の製造、また、その壁材を使ってできるだけ失敗がないようにする施工レクチャーまで行います。

 

この度紹介させていただいように当初は既製品の「漆喰」や「土壁」でDIYをお考えいただいていたお客様でも、当社のオーダーメイドサービスをご利用いただけます。

ご検討ください。

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