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「AWASO採用紹介」の記事一覧

2026/05/30(土曜日)地域の砂利を磨き上げる 劇場の床に採用されたオーダーメイド左官材

オーダーメイド左官材のご相談をいただく際、私たちが大切にしていることがあります。

それは単に「色をつくる」「質感をつくる」ことではありません。

その場所にしかない物語を、素材として表現することです。

今回ご紹介するのは、ある地方公共施設の劇場で採用いただいたオーダーメイド左官材の事例です。

採用いただいたのは劇場1階部分の床。

施工面積は約1,000㎡にも及ぶ大規模なプロジェクトでした。

 

はじまりは「既製品では実現できなかった」こと

 

ご相談当初、設計チームは複数の競合製品を検討されていました。

しかし、求めるデザインと予算のバランスが合わず、計画は難航していたそうです。

そこで私たちにご相談いただいたのが、オーダーメイド左官材でした。

求められていたのは、劇場という公共空間にふさわしい重厚感と存在感。

そして、地域とのつながりを感じられる素材でした。

 

地域の砂利を床に取り込むという提案

 

打ち合わせを重ねる中で私たちが提案したのが、建設予定地周辺で採取される砂利を素材として取り入れることでした。

劇場は地域の人々が集い、文化を育む場所です。

だからこそ、その土地の素材を空間に取り込むことに意味があると考えました。

 

 

完成後、利用者の方はその床を見ても地元の砂利が使われていることに気づかないかもしれません。

しかし、その土地の記憶や風景が素材の中に息づいている。

私たちはそんな左官材づくりを目指しています。

 

求められたのは「深い黒」

 

もう一つの大きなテーマが色でした。

設計チームから求められたのは、一般的なグレーではなく、深みのある濃い黒。

劇場という非日常空間にふさわしい落ち着きと緊張感を兼ね備えた色です。

黒は単純に顔料を増やせば良いわけではありません。

使用する骨材や素材とのバランスによって、見え方や奥行きが大きく変わります。

試験施工を繰り返しながら、空間に馴染みながらも存在感を放つ黒を追求しました。

 

施工後に表面を研磨する施工方法が採用され、混ぜ込まれた砂利や骨材が表情として現れます。

光の当たり方や見る角度によって変化する豊かな表情。

 

 

そして、人が歩くたびに生まれる経年変化。

劇場という多くの人が利用する場所だからこそ、年月とともに魅力が増していく素材を選択いただきました。

 

オーダーメイドだからできること

 

私たちは日々、さまざまなオーダーメイド左官材を開発しています。

色を変えること。

質感を変えること。

機能を加えること。

それらももちろん大切です。

しかし、本当に価値があるのは、その場所だけの理由を素材に込めることだと考えています。

今回の劇場では、地域の砂利を取り入れることで、その土地らしさを空間に残すことができました。

オーダーメイド左官材は単なる建築材料ではありません。

その場所の物語をつくる素材でもあるのです。

もし現在進行中のプロジェクトで、

「既製品では表現できない」
「その場所ならではの素材をつくりたい」

そんな想いがありましたら、ぜひ一度ご相談ください。

私たちのLABでは、素材選定から試験施工まで一貫して対応しています。

2026/05/16(土曜日)経年変化した土壁の質感を表現するオーダーメイド

湿気を長年吸い込み表面の色が変化した土壁の再現

 

ご相談いただいたのは工務店様でした。

古民家リフォームの現場を手掛けており、施主様の希望は、「この古民家の雰囲気が好きで購入した。リフォームしないといけない部分はもちろんリフォームをして欲しいが、リフォームしなくても良い、木や壁はそのまま残して古くからある建物の雰囲気を壊して欲しくない」というご要望でした。

歴史ある古民家なので壁には「土壁」が施工されており、施主様の希望どおり、「土壁」も残せる部分は残すのですが、劣化して剥がれて落ちている部分もあり、塗り替えが必要な部分もありました。

工務店様は古民家の「土壁」仕上がりの質感から、当社が販売している「土壁」がかなり近いとの判断で、サンプルをご購入下さり、それを元に施主様と打ち合わせをしました。

 

 

そこで施主様に言われたのが「質感はバッチリですが色が違う…きれいすぎるので、仕上がりの質感はそのままで色のみ、長年そこにあった土壁の色にして欲しい」という要望がありました。

このような経緯があり、工務店様よりオーダーメイドのご相談をいただきました。

 

土そのものの色があるので調色は大変

 

ご依頼いただき研究をスタートしましたが、「土壁」の主成分である「土(粘土)」には、当たり前ですが「土」の色があり、その「土」の色で仕上がるのが「土壁」です。

この度はそんな「土」が主成分となる「土壁」の調色しないけないので簡単ではありません。

調色は白をベースにすれば、難易度は比較的低くなるのですが、調色するベースになんらかの色が付いていると、求められる色に調色していく試験の難易度はかなり高くなります。

また、「土壁」なので、あきらかに作為的に色を付けていると見られてしまう色では、雰囲気が損なわれます。

 

 

もうひとつ、この研究で難しかったのは石膏ボードが下地となる、天井部分にも施工できる「土壁」にして欲しいとう要望です。

石膏ボード下地の場合、「土壁」は塗り厚がうすいものなら問題無く天井に施工できるのですが、この度希望されている仕上がりの質感を出すには、ある程度厚みを付けて施工する必要がありました。

通常厚く塗る「土壁」は天井には施工できません。落ちる可能性があるためです。ですので、調色の他に、接着力を高める必要もありました。

 

調色は大変でしたが工務店様にご提出した「土壁」サンプルが下記になります。

 

 

このサンプルで再度施主様と打ち合わせし、施主様は喜んでくださり、採用が決まりました。

当社のオーダーメイド左官材サービス【AWASO】は既製品をベースにオーダーメイドするとも可能です。

色ではなく質感からオーダー、コンセプトに合わせた素材からのオーダーもご対応させていただきます。

空間設計でお悩みの方はお気軽にご相談ください。

2026/04/04(土曜日)以前採用いただいたオーダーメイドをクライアントの希望に合わせる

塗装(吹付け)で施工可能な「土壁」のカラー変更

 

以前弊社のオーダーメイドサービス【AWASO】をご利用いただいた設計士様より、再度同じ仕上げ材で依頼をいただきました。

以前当社が開発したオーダー仕上げ材は「吹付け」で施工できる「土壁」です。

この材料を開発させていただいた経緯は、依頼いただいた設計士様の地域では左官職人不足が深刻な状況で、左官仕上げを採用しづらい現状でした。

設計士様は左官仕上げを好んで自身の建築に採用しており、その大きな理由は左官材でしかだせない立体的で凹凸感あるデザイン。間接照明との相性が良く、空間に重厚感が出ることから採用していたそうです。

しかし、左官職人不足により採用したくてもできない状況になってきたため、当社にご相談いただきました。

そこで当社がご提案したのが塗装業様が施工可能な「吹付け」仕上げ材。ただの吹付けではなく、凹凸感は従来の「吹付け」仕上げ材より大きく出せ、かつ「土」を素材にした「土壁」をご提案しました。

開発した「吹付け土壁」は下記のような仕上がりデザインです。

 

 

この「吹付け土壁」のカラー変更し、次回の物件で採用したいとご依頼いただき、ご希望の色に調色したサンプルを提出。クライアント様にもサンプルをご確認いただき、OKができたので採用いただきました。

 

 

弊社のオーダーメイド塗り壁【AWASO】は空間イメージや建築コンセプトから開発するだけでなく、ご紹介した設計士様のように現状かかえている問題を解決するオーダーメイド開発。

ストーリーを創るためクライアント様ゆかりの素材、建設予定地のゆかり素材など、「素材」を材料に混ぜるオーダーメイドなども可能です。お気軽にご相談ください。

 

また、現時点では具体的なイメージはなくても、当社構内にある塗り壁ショールームやカフェ、過去に採用いただいたオーダーメイド左官材のサンプルをご覧いただきながら採用にいたった経緯などをお聞きするだけで、次のクライアント様へのヒントやひらめきがあるかもしれません。
そんな方はぜひ来社ください。ご案内いたします。

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