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利用場面に応じた使い方CONSTRUCTION METHOD

内部石膏ボード下地|凸凹した素材感ある「掻き落とし」施工方法

■立体感のある表面は高級な空間づくりに

 

塗り壁の伝統工法「掻き落とし」仕上げが再び注目されています。

「掻き落とし」仕上げの特長は表面を削ぎ落すことによりできる、立体的な凹凸とその粗々しさ。

もうひとつの特長は削ぎ落すことによって壁表面に見えるようになる、砂や小さな石など壁材の素材。

このようなデザインが好まれ採用現場が増えております。

 

 

■内部施工の要望も急増

 

もともと「掻き落とし」は外部の壁に採用されることが多かった仕上げ方法ですが、現在は内部への要望も増えております。

「掻き落とし」の特長のひとつに立体的な凹凸とお伝えしましたが、この立体的な表面に上からライトを当てると陰影ができ、神秘的で高級感のある空間になります。外部施工時とはまた違う内部の「掻き落とし」の表情を楽しむことができます。

ここでは内部で施工するにあたり、圧倒的に多い壁材の下地「石膏ボード(PB)」に「掻き落とし」する場合の施工方法をご説明いたします。

  • 手順1

    石膏ボード取付・ジョイント処理

  • 手順2

    ジョイント処理後、下塗り材 ボードベース全面塗り

  • 手順3

    掻き落とし材料づくりと練り方

  • 手順4

    掻き落とし材料塗り付け

  • 手順5

    仕上げ 掻き落とし作業

施工手順詳細

手順1

石膏ボード取付・ジョイント処理

「掻き落とし」仕上げをする場合、石膏ボードは12.5ミリ厚を使用し、2枚張りで取り付けてください。

ジョイント部分(継ぎ目部分)には受け材を入れ、取り付けビスの間隔を100~200㎜程度で細かくし、しっかり固定してください。


ボードのジョイント及び出隅(ですみ)

ファイバー1

 

入り隅(いりずみ)
ファイバー3

の補強は必ず行って下さい。

 

【施工ポイント】
①ジョイント部分(つなぎ目部分)は必ずV カットして下さい。
②ジョイント部分(つなぎ目部分)に市販のファイバーテープ薄いもの(5 ~ 10cm 幅程度)を貼り付けます。出ズミ、入りズミ部分も同様に行って下さい。

手順2

ジョイント処理後、下塗り材 ボードベース全面塗り

①先に「ボードベース」の液体配合材1㎏をバケツに入れ、その後粉末の主材4㎏を投入し、ミキサーで少し硬めでよく混錬します。

樹脂 主材 練り

 

②硬めに練った「ボードベース」に少しずつ水を加えながら練り、塗りやすい硬さに調整します。(調整水は300gまで投入可能です)

調整水

 

➂練った「ボードベース」をVカットしたジョイント部分(つなぎ目部分)に薄くしごき塗りします。

ジョイント

 

④平滑になるよう全面に「ボードベース」を0.7㎜厚で薄くしごき塗り。
表面は木鏝(きごて)荒らし、刷毛引きなど、上に塗る「掻き落とし」材料がよく食い付くようにしてください。
塗り付け後24時間乾燥

全面

手順3

掻き落とし材料づくりと練り方

「掻き落とし配合石灰20㎏」を1袋に「淡路島の砂」を50~60㎏入れ、水を投入する前に混ぜ合わせます。(空合わせ)

 

材料が混ざったら水12L投入し、よく混ぜます。その後少しづつ水を加え塗りやすい固さに調整してください。

 

■カラー・着色

「掻き落とし配合石灰」は白色のため、着色材(顔料)を使えば自由に着色ができます。 着色には「壁カラー」をご利用ください。

手順4

掻き落とし材料塗り付け

練った材料を混ぜた骨材が転がる程度の厚み(約3ミリ程度)で壁全面に1度目塗りします。

1度目塗り直後、練った材料で2度目塗りを行い、標準塗り厚10ミリにし、表面を整え、平滑(フラット)にします。

表面を整えたら5時間程度乾燥させます。

手順5

仕上げ 掻き落とし作業

掻き落とし器やワイヤーブラシを使用し、壁全面を掻き落とし(削り落とし)ます。

掻き落とし後、3日程度乾燥養生してください。

【ポイント】

掻き落とし作業行い、掻き落とし器やワイヤーブラシの目が詰まるのは乾燥不足です。
作業性も悪くなり、仕上げ作業に時間がかかりすぎてしまうため、目が詰まならい程度まで乾燥させてください。

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