大きな凹凸で意匠性の高い塗り壁「ドイツ壁」
ドイツ壁は大正時代に流行した、一般的に外壁に使用される塗り壁です。
工法は独特で「ササラ」と言われる竹を箒状に束ねたもので、材料を壁に掃きつけて大きな凹凸を作ります。
リシンの吹付けやサイディングなどでは、再現できない凹凸が重厚感を出し、大正時代に流行したためレトロな雰囲気もあるデザインです。
最近はこのドイツ壁に関する問い合わせも増えいるので、施工方法をご紹介します!
- 手順1
引き糊【下地調整】
- 手順2
中塗り
- 手順3
上塗り
引き糊【下地調整】
下地のコンクリートやモルタルに、セメントに樹脂や砂を混ぜた「引き糊」を薄くしごき塗りします。
引き糊を塗っておくことで、下地の水引き調整や付着力の向上の効果があります。
中塗り
引き糊を塗り、少し時間を置き中塗り工程に入ります。
中塗りは、上塗りのドイツ壁と同じ材料をうすく、しごき塗りをします。
ドイツ壁は「掻き落とし配合石灰」をベースにし、砂や「寒水石」の骨材を混ぜ、着色には「壁カラー」を利用します。
※骨材配合比:重量比 石灰1:骨材2
中塗り工程はドイツ壁を仕上げた時、掃き付けた隙間から下地を見えないようにするため、また、上塗りを壁に定着しやすくするために行います。
上塗り
中塗りを塗ってから少し時間を置き、上塗りの工程に入ります。
上塗りは、ドイツ壁の材料を「ササラ」と言われる竹の道具で材料を飛ばします。
ポイントは材料をできるだけ一定の量で壁に掃き付けることです。
掃き付けた材料を乾燥させ「ドイツ壁」が完成です。